2008年6月 8日 (日)

奇跡のシンフォニー

Photo音楽が大好きで、映画も大好きな人。そんな人にこそ観ていただきたい映画です。ストーリーを追っていけばエンディングまでの筋書きは誰にでも予想がつくだろう。しかし監督は音楽を生き物のように視覚化することに成功している。俳優陣の演技もさることながら、音楽の躍動美、楽器の持ち味、ライブ会場の緊張感、その演出力は最高。数ヶ月前に観た映画 『フィクサー』はスクリーンの中で何が起きているのか最期まで解らず、筆者は映画に置いてきぼりを喰らい、座席で欲求不満になってしまった。しかし本作は最初から最後まで明快だ!原題の『August Rush 』とは主人公がNYの街角で演奏するときの芸名です。何故そう呼ばれるのかは映画を観てのお楽しみ。邦題 『奇跡のシンフォニー』は悪くない題名だが、原題の持つ深~い意味合いには敵わないだろうね。

【試写会データ】2008.06.04/よみうりホール

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ぜんぶ、フィデルのせい

Photo恥ずかしながら<フィデル>とは一体誰のことなのか?筆者は映画を観るまで知らなかった。その名前の持ち主があの<フィデル・カストロ>だということに気がついたのは本編スタートから間もなくのことでした。フランスで暮らすチリ人一家に突然やってきた「五月革命」の嵐はブルジョワ一家の生活スタイルを一新させた。途方にくれる主人公アンナの目を通して「共産主義とは何なのか?」を説明してくれる映画です。資本主義社会で育った女の子アンナは気が強く負けず嫌いの性格だが、ブルジョワ生活を奪った両親への不満や名門ミッションスクールでの諍いを乗り越え、やがてその純粋で幼い心の中に新しい何かが芽生えていく姿は、実に勇ましいのだ!

【名画座データ】
・2008.6.08(日)
・三軒茶屋中央劇場
・同時上映「once ダブリンの街角で」
・1300円(大人)

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once ダブリンの街角で

Onceアカデミー賞オリジナル歌曲賞を受賞した本作がやっと名画座に降りてきた。気になっていた映画だったのでさっそく観に出かけたが、期待していたほどの映画ではなかった・・・これが素直な感想です。映画というより、無名だが才能溢れるミュージシャンの私生活をドキュメンタリータッチで描いた長編プロモーションフィルムではあるまいか?そのニュアンスは異なるがビートルズが残した最後のアルバム「レット・イット・ビー」のスタジオ収録風景を記録したドキュメンタリー映画『レット・イット・ビー』に似ているかもしれない。それを感じたのは主人公2人が共にプロのミュージシャンという事実だ!彼等は本作のような体験をしたに違いなく世界中で活躍する音楽家も似たような体験をしているはずです。また本作では手持ちカメラの撮影を多様している。プロミュージシャンを夢見ながらダブリンの街角で歌い生活費を稼ぐ主人公の立場を代弁する<映像の質>が現実と映画の<境>を無くしていた。筆者が映画を観た気がしないと感じたのは、そのためだと思う。

【名画座データ】
・2008.6.08(日)
・三軒茶屋中央劇場
・同時上映「ぜんぶフィデルのせい」
・1300円(大人)

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