アライブ~生還者
ドキュメンタリー映画の評価は大変難しくて困ってしまう。そもそもドキュメンタリーを観る側に歴史的な興味や感心がなければ映画館に足を運ぶことはしない。しかしこの航空機事故には生存者が遺体を食べて生き延びた「カニバリズム」という避けては通れないショッキングな史実が盛り込まれている。だが本作では、あくまでも航空機事故から生還までを時系列で追った再現ドキュメンタリーの範囲で詳細にまとめてあるだけで、誰もが知りたかった「カニバリズム」への掘り下げは一切ありません。現存するニュース映像を用いてあっさりと語られるだけに留め、流れの中で立ち消えている。果たしてそれで良かったのだろうか?心の中が晴々としない中途半端で嫌な感じです。世界中の批評家から高い評価を得た本作ですが、ひとりの観客として申せば、やはり「カニバリズム」というタブーから目をそらしてほしくなかったな・・・。
【試写会データ】2009.03.07/セルバンテス文化センター
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