NHK.BS2<没後10年-黒澤明特集>で映画 『デルス・ウザーラ』を観た。しかしフィルム状態が悪く色が安定しておらず、せっかくの名作が台無しだった。それと同じ事がこの『アラビアのロレンス』にも言える。近年の撮影技術は飛躍的に進化し、録音や効果音の技術向上は映画に力を与えています。しかし本作が撮影された1962年当時は決して豊かな状況ではなかったと推察する。しかし完成した映画は幾多の困難を乗り越え名作として語り継がれてきた。偉大な作曲家「モーリス・ジャール」のサウンドトラックの素晴らしさには感嘆するが、当時の録音技術ではシネコンのTHX音響システムに耳慣れた筆者の感性をゾクゾクさせる事は残念ながらできなかった。今回のリバイバル上映は<ニュー・プリントバージョン>です。それでもフィルムの劣化を補うにはまだまだ時間とお金が必要だろう。特に音楽は全てのスコアーを再録する必要があると感じた。効果音もまた然りだ。これほどの名作が『ロード・オブ・ザ・リング』や『ハリー・ポッター』より見劣りする状態のまま放置されている現実を思うと心が痛む。映画会社は更なる努力を傾けて『アラビアのロレンス』を蘇らせてほしい。そして次の総指揮には、幼少時代に本作品を観て感動したと語っていたジョージ・ルーカス監督に大役を果たしていただきたい!オビワン・ケノービ役で映画 『スター・ウォーズ』に出演した英国俳優<アレック・ギネス>は、この『アラビアのロレンス』でファイサル王子役で出演している。ジョージ・ルーカス監督はこのファイサル王子を演じたアレック・ギネスを見てオビワン・ケノービ役に抜擢したと思われる。そして『スター・ウォーズ』の舞台は砂漠でした。映画の節々に『スター・ウォーズ』との類似点を数多くみつけることができます。この映画は映画館の大スクリーンで観てこそ報われる作品です。ぜひ劇場へ足を運んでご覧下さい~!これが最後のチャンスかもしれません。お見逃しなく。
【試写会データ】2008.12.09/銀座テアトルシネマ
<追記=テアトル東京より>本作品は1916年、第一次世界大戦に揺れるアラビアを舞台に英国人でありながら、その地の人々の自由のために戦った、指導者と戦術家としての類稀なる能力を持つロレンスの半生を壮大なスケールで描いています。1962年の初公開時には世界中の観客が観たこともない映像と圧倒的なドラマに息をのみアカデミー賞では最優秀作品賞を始め7部門を獲得した名作中の名作です。あのスティーブン・スピルバーグも、若き日にこの映画を観て監督になろうと決意したと語っています。今回上映いたしますのは、 そのスピルバーグとマーティン・スコセッシらの働きかけによりオリジナルに近い形に復元された完成版です。 どうぞこの機会にご覧下さい。
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