2009年10月 3日 (土)

フロスト×ニクソン

Frostnixon子供の頃に感じたニクソン大統領の印象は「嘘つき」「悪者」「犯罪者」「恥さらし」と悪いイメージばかりだ。ウォーター・ゲート事件の顛末を描いた映画『大統領の陰謀』(主演/R・レッドフォード、D・フォフマン)の影響も少なからずあるが、大人になってもニクソン大統領への評価は変わらずにいた。ところが本作を鑑賞した2009年10月1日(木)夜7時頃から、人間リチャード・ニクソンが可愛く思えて仕方ないのである。劇中ニクソンを演じた名優フランク・ランジェラから受けた影響は多大であるが、いい奴じゃんニクソン!なのだ。フロストを演じたマイケル・シーンの演技も素晴らしい。英国人TV司会者デビッド・フロストが米国進出の足がかりとして企画したニクソン元大統領へのインタビューが事の始まりだった。実話を題材にした二人のスリリングな舌戦と心理戦は見物です!本作は舞台化された後の映画化であり、主演の二人は舞台と映画両方でフロストとニクソンを演じている。最高の映画です。(※当時、全米で最高視聴率を叩き出したTV番組を見たいのだが、NHKあたりで買って放送してくれないだろうか?)

【名画座データ】
・2009.10.01(木)
・早稲田松竹
・同時上映「MILK」
・800円(映画の日)

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MILK

Milk点数にすると高得点だが、優等生であり模範的な映画作りの観点からみると美しすぎて映画としては少し物足りなかった。1984年に制作されたドキュメンタリー映画『ハーヴェイ・ミルク』で予習した後に本作を観たら、また違ったかもしれぬ。がしかし、始めから終わりまでハーヴェイ・ミルクを演じたショーン・ペンのゲイ達者ぶりには、ただただ脱帽だ!霊場恐山のイタコではないが、撮影中ハーヴェイ・ミルクの霊が彼に乗り移ったかのように思えてならない。もしかしたら映画を通じてカミングアウト宣言をしたのか?そんな気もしたね~。それほど彼の演技は素晴らしかった!また彼は監督としての才能もすでに開花させている。昨年公開された監督作品 『INTO THE WILD』は本当に素晴らしかった。次回作は監督で1本お願いします。

【名画座データ】
・2009.10.01(木)
・早稲田松竹
・同時上映「フロスト×ニクソン」
・800円(映画の日)

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2009年8月27日 (木)

チェンジリング

Photoこの映画で興味を抱いたのは、腐敗した警察組織と戦う教会の姿でした。布教活動のための専用放送局を有し、命をかけて市民(信者)の生命財産を守るパワーに驚いた。映画は実話をもとに脚本化されているが、この事件を土台に「犯罪」「権力」「宗教」「法廷」「正義」「愛」を巧みに繋ぎ合わせ、フィルムに焼き付けたクリント・イーストウッド監督の演出に脱帽・・・。ビートルズ、ローリングストーンズ、イーストウッド、そんな感じなんです監督は~本当に次回作が待ち遠しいな。

【名画座データ】
・2009.08.23(日)
・早稲田松竹
・同時上映「ベンジャミンバトン~数奇な人生」
・1300円(大人)

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チェンジリング

Photoこの映画で興味を抱いたのは、腐敗した警察組織と戦う教会の姿でした。布教活動のための専用放送局を有し、命をかけて市民(信者)の生命財産を守るパワーに驚いた。映画は実話をもとに脚本化されているが、この事件を土台に「犯罪」「権力」「宗教」「法廷」「正義」「愛」を巧みに繋ぎ合わせ、フィルムに焼き付けたクリント・イーストウッド監督の演出に脱帽・・・。ビートルズ、ローリングストーンズ、イーストウッド、そんな感じなんです監督は~本当に次回作が待ち遠しいな。

【名画座データ】
・2009.08.23(日)
・早稲田松竹
・同時上映「ベンジャミンバトン~数奇な人生」
・1300円(大人)

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2009年8月24日 (月)

ベンジャミン・バトン-数奇な人生

Photo老人として生まれ、年月を重ねる毎に若返っていく主人公ベンジャミン・バトン。数奇な人生を歩む彼が、俳優ブラピの実年齢に達する頃、物語は誰もが予想するクライマックスへと誘う。個人的には物語の前半が映画として一番楽しめました。皮肉なことに、主人公ベンジャミン・バトンがブラピとして認識できる容姿になった途端、映画という魔法が解けてしまった!観たかった作品が期待外れに終わったときほど悲しいものはない。しかも3時間近くの長編だったら尚更だ。ブラピをモチーフに映画を撮るとしたら何が一番刺激的か?本作はそれを目指し、原作を探し出し、脚本化を進めた映画とみてとれる。監督は企画段階からブラピで一本撮りたかったのではないだろうか?その選択が果たして正しかったかは、本作を観た人の自由です。個人的な見どころは、彼が船乗りとして働き始めた頃の容姿(白髪ロン毛姿の中年)が、あのマーロン・ブランドに酷似した時期です。全体の構成は、昨年公開された『いつか眠りにつく前に』に似ている・・・。

【名画座データ】
・2009.08.23(日)
・早稲田松竹
・同時上映「チェンジリング」
・1300円(大人)

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2009年1月25日 (日)

ヘアスプレー

Photo_3ミュージカル映画の命はメロディーだ♪ハリウッド黄金時代に制作されたミュージカル映画の多くは、タップダンスと音楽で魅了した。それを支えたのはスターの存在であり、作詞家と作曲家の存在でした。本作は1960年代のアメリカン・ポップ・ミュージックをベースに楽曲が構成されている。物語は、地方TV局人気ダンス番組のオーデションを受けた少女とその家族が、黒人社会への人種差別をダンスと歌で明るく笑い飛ばす学園ミュージカルコメディ~♪オリジナルは1988年に劇場公開された映画 『ヘアスプレー』(脚本・監督/ジョン・ウォーターズ)で、2002年にブロードウェイでミュージカル劇として上演され大ヒット後、2007年に劇場版としてリメイクされた経緯がある。1960年代当時のTV番組スタイルは生放送が主流で、番組中にスポンサーの宣伝をすることが義務でした。映画の題名にもなったヘアスプレーは、その番組スポンサーである<ヘアスプレー・メーカー>からの由来だ!日本でいえば整髪料メーカーの<マンダム>が一番ふさわしいだろう。なにはともあれ、ご機嫌なミュージカル作品を堪能して下さい♪クリストファー・ウォーケン、ジョン・トラボルタが良い味出しています。

【名画座データ】
・2009.01.18(日)
・早稲田松竹
・同時上映「アクロス・ザ・ユニバース」
・1300円(大人)

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アクロス・ザ・ユニバース

Photo_4筆者が物心ついた時、すでにビートルズは解散しており、ジョン・ポール・リンゴ・ジョージの4人は個々の活動へ転身していた。ビートルズの楽曲に駄作は存在しない。全てのアルバムに収録された楽曲は人類が死滅するまで人々の心に留まり、輝き続けることだろう。その証が本ミュージカルである。本作は40年以上も前に創作されたビートルズの楽曲で構成されいる。1967年代当時のアメリカ社会を痛烈に風刺した、いわば反戦映画と受け止めてもよい。多くの若者たちがベトナム戦争へ駆り出された忌まわしい時代を振り返ることで、ブッシュ政権下で行われたイラクへのアメリカ軍派遣を中傷しているのかもしれません。そうした時代背景と重なり合うビートルズの存在は、当時の若者たちの代弁者でもあり、傷ついた心を音楽で癒すドクター的存在でした。特にジョン・レノンは妻であるオノ・ヨーコと共に反戦運動に没頭し、FBIから要注意人物のリスト(レノンレポート)に加えられたほどです。映画 『アクロス・ザ・ユニバース』はそんな時代をよく知る人々にとっては見応えのある映画だと思いますが、それ以外の音楽ファンや映画ファンにとっては物足りなさを感じるでしょう。

【名画座データ】
・2009.01.18(日)
・早稲田松竹
・同時上映「ヘア・スプレー」
・1300円(大人)

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